磐梯山の噴火により形成された湖沼群は、美しい景観を作るとともに水源地としての役割も兼ねています。風光明媚な観光地として毎年多くの観光客を迎え、ホテルやペンションなど個性豊かな宿泊施設もたくさんあり、年間を通じて楽しめるアトラクション(登山やトレッキング、冬はスキーやワカサギ釣り)など、裏磐梯を訪れる観光客は後をたちません。

 レジャーや宿泊施設で利用された汚水は、裏磐梯浄化センターへ集められ微生物の力によってきれいな水へと浄化されたあと、長瀬川を通って猪苗代湖へと注ぎます。そのあと、猪苗代湖から、会津地域や中通り地域への生活水として供給され、最後は太平洋と日本海の両方に流れ込みます。桧原湖や曽原湖、秋元湖、小野川湖の水は、下流域に住む方々のための水として利用されることから、裏磐梯地域の水質を守ることが水源地としての責任を担う事につながります。

 裏磐梯湖沼群の水質調査は、桧原湖・小野川湖・秋元湖・曽原湖・五色沼・レンゲ沼などの14か所の水を採取し、PH、導電率、大腸菌群の有無など、福島大学の協力も得ながら、11項目にわたり調査を続けています。