次世代へ・・・残すべき宝物
2日(火)伝保人と歩く!猪苗代歴史探訪 『今、猪苗代三十三観音めぐり』が行われました。
今回のいなわしろ歴史講座は、近年の仏像人気に沿うべく、昨年から温めていた”三十三観音”に注目し、知られざる猪苗代の観音信仰をテーマに行いました。
会津三十三観音は有名ですが、猪苗代町にもそれぞれに特徴のある三十三の御堂があり、そのどれもが素朴で、静かに地域の安寧を見守ってきた歴史が感じられます。脈々と次世代へ受けつがれてきた地域の人々の思いが、観音様をまつる御堂に宿り静謐な空気に自然に手が合わさります。
嫁いできた女性達が新生活になじんだ頃、地域ごとに講を組んで三十三の観音堂をお参りし、家内安全や無病息災、子供達の無事な成長などを祈り、家族の絆や尊さを深めたに違い有りません。また、当時の娯楽としての意味も持っており、子供のおしめを乾かしながら、舅や姑のグチなど言い合いながら、観音講を続けたのでは・・・と講師の鈴木清孝氏は教えてくれました。
古い御堂の中は暗くて観音様を見ることはできませんでしたが、それだけに自分の中の御仏に出会うことのできた貴重な一日でした。
「賤の身も心にかけて一すじに 祈る誠は後の世のため」 外三番 志津 文殊堂 御詠歌