「雨乞い」のおかげ?

9月14日、磐梯町慧日寺において、第3回・ジオパークガイド養成講座が行われました。
今回の参加者は33人。いずれも、講義の最初から聞き洩らすまいと真剣な面持ちの方々ばかりで、ジオパークに対する関心の高さがうかがえました。慧日寺学芸員の白岩先生に、会津仏教文化発祥の寺と言われる慧日寺繁栄の背景などを教えていただき、貴重な文化遺産として復元された金堂と中門を見学、その奥にある徳一廟にもお参りしてまいりました。
           
           
磐梯山信仰の拠点寺院として、畏怖と畏敬の念で尊ばれた磐梯山を仰ぎ、その地に住む人々の暮らしに沿った神事や予祝行事(田植え歌・雨乞い・巫女舞・豊凶など)が行われていた歴史に、古人の思いがよみがえってくるようでした。事実、慧日寺資料館の北側、磐梯山麓に湧く“龍ケ沢湧水”では、巨岩の間からこんこんと冷水が湧きでていて、日照りになっても決して枯れることがなく、たびたび雨乞いの儀式が行われていたとのこと。私たち一行がこの龍ケ沢にたどり着いたちょうどその時、急に雨が落ちてきてそのタイミングにびっくり。
白岩先生から、“若い女性が赤い着物の裾をたくしあげてこの沢に入り雨乞いの舞を舞った”とのお話を聞いて、「誰か雨乞いしたんだね~」と、一同に笑いが・・・。
在りし日の神事の様子を想像し、今年のような暑い夏には、まさに五穀豊穣の祈りの儀式が執り行われたのだろうと古に思いを馳せました。
 伊達正宗が摺上原の戦いで葦名に勝利を治めた後、一時的に利用した陣跡『陣ノ山舘跡』や、
磐梯山に住む大蛇が弘法大師の加持祈祷によって追われ逃げ込んだといわれる『不動滝(蛇追ケ滝)』にも足を伸ばし、ジオパーク認定に向けてさらにまた一歩前進。今年度3回の講座を修了し、すべて参加された受講者には「修了証」も手渡されました。
今後も磐梯山ジオパークに向けてご協力をおねがいいたします。

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